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私がスモールビジネス(小商い)をおススメする理由

昨年末の政権交代以降、円安、株高やアベノミクスといった言葉・文字がマスコミの報じるニュースをはじめ各所で数多く見受けられるようになりました。

「景気の気は気分の気」と言われるくらいですから、良いことだとは思いますが、このくらいで楽観できないのは当然であり、それはビジネスに係わる多くの人々の実感ではないでしょか。

当たり前ですが、という前置きが必要のない程これまた当然の話、わたしには景気の先行きや今後の経済情勢を語ることは出来ません。がそんなわたしにも分かっていることが2つだけあります。(わたしだけでなく誰もが知っていることですが)

1つ目は、日本における「人口減少」です。そして2つ目は、その「人口減少」によってもたらされる様々な影響から社会・経済がどうなるか全く分からないと言うことです。

「未来は過去に決して似ていない」という言葉がありますが、日本という国が出来て以来、一度も経験したことのない「人口減少」という事実を前にして、わたしたちは何を考え、何をするべきか(何をしてはいけないか)?

こんな大上段に構えたテーマを扱う気は毛頭ありません。
ただ「これまでとは違うこれから」を生き抜くためのささやかなヒントとなればと思い、スモールビジネス(小商い)について考えてみたいと思います。

スモールビジネスという言葉は、わたしの知る限りはっきりとした定義があるわけではありません。ネット等で検索しても色々な人が色々な意見を持っているようです。それでも小資本、少人数といったキーワードは共通しているようです。

その中で、ネットではありませんが、スモールビジネスと同じような(同じではありませんでしたが)意味の使われ方で「小商いのすすめ」(著者:平川克美 ミシマ社)という本を見つけて読んでみました。

その本の中で著者は「小商いとは存在し続けることが拡大することに優先するような商いのこと」と書いています。この言葉は、含蓄に富んでいるのと同時に、わたしの中のスモールビジネスに対する考えを見事に言い表していると感じました。

人間には寿命があり、それと同じように会社にも寿命があると言われています。人間の寿命には抗いがたいものを感じますが、会社の寿命に対しては抗うことが出来ると思っています。そのひとつが「存在し続けることを最優先する」という考え方ではないでしょうか。

この著者は他にも「人口減少は社会的・経済的な成長の帰結である」など、とても示唆に富んだ考えさせられることを書いています。この文章を書くにあたり参考にさせていただきました。ありがとうございました。

(書評を書いているわけではありませんので)閑話休題。

わたしにとってのスモールビジネス(小商い)とは、

・小商圏で成り立つこと
・同じお客様が繰り返し取引をしてくれること
・初期投資が低いこと
・店舗が要らないこと
・在庫が要らないこと
・人を雇わなくていいこと

こういった条件を満たす商売のことです。

また、別の言い方をすれば、損益分岐点売上高が低いことも条件になると思います。つまりそれは、固定費がかからないことを意味します。通常、流通サービス業における固定費で大きなものは、人件費と家賃です。それが不要もしくは極めて低額で成り立つ商売はスモールビジネス(小商い)と言えると思います。

昔、わたしが小さかった1960年代から1970年代前半までの頃は、日常の買い物は近くの市場と呼んでいた商店街でほとんどの用が足りていました。そこには、八百屋、肉屋、魚屋、お茶屋、お菓子屋などが軒を連ねていました。(ちなみに、今あげたお店の全てにわたしのクラスメートがいたことをこの文章を書きながら懐かしく思い出しました)

その後スーパーやコンビニ、ディスカントストア、ホームセンター、家電量販店、ショッピングモールなどが現れてきて、市場や商店(街)はだんだんと姿を消していきました。それでもそういった商店(街)はゼロになったわけではなく、今でも各所において地域に根差した商売を続けているところもピーク時に比べれば数は減ったとはいえ、まだまだ存在します。

では、この消えていった商店と残っている商店はどこが(何が)違ったのでしょうか?
それは社会全体の大きな変化から商店個々の小さな事情までが複雑に絡み合った末の結果でしかないと思います。

しかし少なくともひとつ言えることは、残った商店は、社会の変化に適応し自らも変化し続けたことが生き残った要因だと思います。大きいから、優れていたから、強いから、ではなかったと思います。

高度成長時代に合わせたように成長していったスーパーやコンビニ、ディスカウントストア、ホームセンター、家電量販店、ショッピングモールなどは、これからの人口減少(つまりは低成長もしくはマイナス成長が予想される)時代、どのような戦略(変化適応策)を持って進んでいくのでしょうか?

高度成長時代には高度成長時代の、低成長時代には低成長時代の、マイナス成長時代(そんなものが来ると決まった訳ではありませんが)にはマイナス成長時代の、それぞれの時代における取るべき戦略があるのではないでしょうか?

もちろんわたしには分かりません。ただ、高度成長時代には、隣の人と同じようにやっていればそれなりの成長はあったかもしれませんが、低(マイナス)成長時代ではその手は通用しません。

そのような認識のもとに、小回りの効く(変化に応じて自らも変化しやすい)スモールビジネス(小商い)での起業をおすすめします。また、起業とは本来、スモールビジネス(小商い)であるべきだと思います。